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広げよう お念仏の声満ちる社会へ



 私たちの宗門の本山は「本願寺」で、その山号を「龍谷山」と称します。通称、「西本願寺」とも呼ばれています。
 本願寺は、その建立以来今日まで、親鸞聖人のみ教え聞き、お念仏をよろこぶ 同信同行の人たちの根本道場として崇敬されてきました。
 「宗門」とは、本願寺を本山とし、ご門主を中心とする「浄土真宗本願寺派」という宗教団体の総称です。
 浄土真宗の門徒は、宗門を構成する一員であり、同じ教えに生かされる御同朋(おんどうぼう)です。
 門徒とは、阿弥陀如来によって信心をめぐまれ、念仏の生活にいそしむ人のことですが、浄土真宗のみ教えに生きることを内実とするためには、帰敬式(ききょうしき)を受けて門徒としての自覚を深めることが大切です。

 釈尊が説かれたお経をはじめ、親鸞聖人や歴代宗主、七高僧が著されたさまざまな経典などが収められているのが「聖典(経典)」です。
 聖典は私の「いのちのよりどころ」をあきらかにしてくださっているものですから、特にていねいに取り扱います。
           
                                   浄土真宗 必携 み教えと歩む より 


それぞれの宗派によって、お仏壇の荘厳(お飾りの方法)や、作法には定めがあります。
 浄土真宗本願寺派の荘厳・作法の基本を示し、日常のお給仕や活動の糧にできそうな事例をご提案します。今後の参考にしていただければと思います。なお、内容に関しては「朋友」浄土真宗入門のてびきを中心に『浄土真宗本願寺派法式規範』、『浄土真宗本願寺派葬式規範勤式集』、『浄土真宗必携 み教えと歩む』等から参考資料を示しています。

 作法はお法(みの)りに遇わせていただけたよろこび、阿弥陀如来様へのお敬いの心を形に表したものです。荘厳はお浄土の様子や、み教えを形にあらわしてくださったもので、仏事は、私がお法(みの)りに出遇わさせていただく場です。ですから、基本を大切にして正確に、お敬いの心をもってすることが大切です。
 いくら、形式は間違っていなくても、そこに喜びの心が見られないのは寂しいことです。お法(みの)りに遇わせていただいたよろこび、報恩の思いから、その心を形に表されたものであることを、くれぐれも忘れずに大切にしていきたいものです。

 

 この言葉を、どのような場面で聞かれるでありましょう。たいていの場合は浄土真宗の門徒として、当然心得ておかなければならないことを、知らなかった時の、言い訳にしておられる時のようです。
 ある法要で、中年男性がお焼香をしました。それを見ていた日曜学校に通っている二年生の子が、「あのおじさん、お焼香の作法を間違えているよ」と。その声が耳に入った男性は、吐き捨てるように、「門徒ものしらずや」と言いました。
 この使い方は、実にたいへんな間違いです。私たちの先祖・先輩方は、浄土真宗の教えを大切にされ、他宗の方々がどのようにしておられても、日や方角などの吉凶に一切とらわれることなく、阿弥陀さまのみ教えを生活の基盤にしておられたのです。
 その様子を見た他宗の人びとが、浄土真宗の「門徒は、物忌みをしない人びと」だということで、「門徒物忌むことを知らず」と言う言葉が定着したのですが、いつの間にか「忌むこと」が消えてしまい「門徒物知らず」になったと伝えられています。
 み教えを大切にし、もっと胸を張って、「門徒物知らずですから」と言える、み教えを基盤とした生活をしたいものです。 
※物忌み(国語辞典大辞泉より
神事などのため、ある期間、飲食・言行などを慎み、沐浴をするなどして、心身のけがれを除くこと。潔斎。斎戒。 夢見の悪いときや、けがれに触れたとき、また、暦の凶日などに、家にこもるなどして身を慎むこと。

 

 荘厳の基本は、本願寺阿弥陀堂の内陣です。私をすくわずにはおれないとはたらいてくださっている阿弥陀如来さまのみ教えと、お浄土の様子が少しでも私たちに親しめるように、形に表してくださったものです。
 それがお寺の規模に合わせた、お内陣の荘厳(おかざり)となっています。
 それを基本に各家庭にご安置されたものがお仏壇(お内仏)です。
 私をおすくいくださるはたらきを表している「ご本尊」を、ご安置申しあげるために、お仏壇はあるのです。
 「分家ですから…」「まだ死んだ人はいませんので…」といってお仏壇を持つ必要がないとおっしゃる方も多いようです。それはお仏壇を先祖壇・位牌壇・お骨壇と勘違いしておられるのではないでしょうか。
 私がお慈悲に気づかせていただく場こそが、お仏壇であり、私が仏法に出遇わせていただいてこそ仏事なのです。お仏壇・お寺を中心に行われるのは、すべて私が仏法に遇わせていただくご縁、「仏事」「法事」なのです。
 
このことが抜けますと、形はどのようであっても、単なる行事やお斎を食べるだけの食事になってしまいもったいないことになってしまいますので、心していただきたいものです。


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