報恩講
 
■報恩講

 
 報恩(ほうおん)講(こう)は、宗祖(しゆうそ)親鸞(しんらん)聖人(しようにん)の遺徳(いとく)をたたえ、
その恩(おん)を報(ほう)ずる法要(ほうよう)である。
 親鸞(しんらん)聖人(しようにん)三十三回忌に際し(さいし)、報恩(ほうおん)講(こう)と名付けられて以来、
毎年宗祖(しゆうそ)のご命日を縁として、脈々と営まれ続けている。
 親鸞(しんらん)聖人(しようにん)は、阿弥陀(あみだ)如来(によらい)の本願の教えを明らかにされ、
その九十年のご生涯を、念仏の道ひとすじに歩まれた。
今私たちが、浄土真宗の救いのよろこびにあえたことも、聖人(しようにん)のご苦労のたまものである。
報恩(ほうおん)講(こう)に際し(さいし)、蓮如(れんによ)上人(しようにん)はお示しになられた。


 すみやかに本願真実(しんじつ)の他力(たりき)信心(しんじん)をとりて
 わが身の今度(こんど)の報(ほう)土往生(おうじよう)を決定(けつじよう)せしめんこそ
 まことに聖人(しようにん)報恩(ほうおん)謝徳(しやとく)の懇志(こんし)にあひかなふべけれ



【意訳】
他力(たりき)の信心(しんじん)を得て浄土の往生(おうじよう)を決定(けつじよう)することこそ、
親鸞(しんらん)聖人(しようにん)のご恩(おん)に対するなによりの報謝(ほうしや)となるのである。

                                            拝読 浄土真宗のみ教え より